第20回日本意識障害学会開催にあたって
この度,第20回日本意識障害学会を開催させて頂くことになりました.大変光栄に存じます.会期は2011年9月2日(金),3日(土),開催地は青森県弘前市です.
本学会は1992年「意識障害の治療研究会」として発足し,規模の拡大とともに名称を変え20年が経過しました.その間,意識障害の病態解明,様々な治療法の開発のみならず,リハビリテーション,看護の向上も含め,この分野に果たした本学会の貢献は極めて大きいものと言えます.
しかし,当然,意識障害に関する諸問題が解決した訳ではありません.治療に関しては膠着状態とも言える状態であり,また,看護・介護面においても,患者さんの増加に伴い,均等なサービスを提供できているかという問題も生じています.これらのことを踏まえ,今回のテーマを「治療に関するブレークスルー,看護におけるスタンダード」と致しました.治療面においては,現状を打破する可能性のある試みに焦点を当てたいと考えています.意識障害の機序の解明,電気刺激療法の新たな試み,特殊な治療法の開発,神経再生の応用等々,端緒に着いた研究でも,一例から得られた知見でも結構ですので多くの演題の御応募をお待ちします.
また看護・介護面では施設間、地域間の格差の有無を見つめ直し,それをもとに有効な看護法の高いレベルでの「標準化」を確立・普及させることを目標としました.このテーマを議論するために多くの施設からの発表を期待しております.本州最北端,青森県の中の小都市・弘前での開催で,アクセスに多少のご不便をおかけしますが,様々な景勝地にまれ,かつ種々の味覚も揃っております.学会での勉強の傍らこれらも堪能して頂ければ幸いに存じます.
本学会が実りあるものとなりますように,大勢の皆様のご参加とご協力をよろしくお願い申し上げます. |