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 エンド・オブ・ライフケアは、我が国ではまだ新しい言葉であるが、私たち、千葉大学大学院看護学研究科にある本講座では、主要な国の指針や緩和ケア、ターミナルケアなどの類似用語の定義を概観し、エンド・オブ・ライフケアとは「診断名、健康状態、年齢に関わらず、差し迫った死、あるいはいつかは来る死について考える人が、生が終わる時まで最善の生を生きることができるように支援すること」(2011)であると定義しました。この考え方は在宅ケアの現場にいる私たちが絶えず、利用者・家族への支援を考えるとき向き合っていることであり、エンド・オブ・ライフケアは在宅ケアの本質を示していると考えています。
 エンド・オブ・ライフケアは終末期ケアや緩和ケアと類似した概念であるがそれらを含むより広く深い意味を持った概念で、単なる代替え語ではない。老いや病いを抱えながら地域社会で生活し続ける人々の暮らしのあり様、家族との関係性や生や死に関する価値観、社会規範や文化との関連した、来る長寿社会における新たな生き方の探求であり、新たな医療提供の在り方の創造ともいえます。それは専門職だけの問題ではなく、すべての人々が一人の人間として「自分らしく(その人らしく)生きるとは何か」、本当の「豊かさ」は何か、人間本来の存在の意味を問うことではないかと思います。誰にでも訪れる「いのちの終わり」にどう向き合うかが、今、すべての国民に問われているのです。
 そこで、第18回日本在宅ケア学会学術集会のメインテーマを「多職種で共に考え、支えるエンド・オブ・ライフケア―その人の最善とは何かを語り合おう―」としました。
 学術集会プログラムは、教育講演やシンポジウム、交流集会、イブニングセミナー、一般口演、示説、など、日ごろの在宅ケア実践と教育、研究発表を通じて多くの人が様々な立場を越えて交流することができる場づくりを意図して企画しました。特に、1日目は、市民公開とし、シンポジウムⅠ『在宅ケアと臨床倫理:認知症とエンド・オブ・ライフケア―その人にとっての最善を考える―』と特別講演を企画しました。特別講演では、タンゴ歌手であり女優の冴木杏奈さんにお越しいただき、タンゴの歌に込められた人々の生き方を歌声とともに語っていただきます。そして杏奈さんが出演する和田監督の「わたしの人生」を上映します。多くの専門家と市民が参加し、参加者一人ひとりが自分自身の問題と考え、語り合い、「生きる意味」を問い、「生き方を学ぶ」時と場となれば、幸いです。
 在宅ケアに関わる多くの方、どうぞ、皆様お誘いあわせの上ご参加くださいますようお待ちしております。