第31回日本DDS学会学術集会
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シンポジウム1「DDSがもたらした新しい臨床の風景① -非腫瘍性疾患-
 
7月2日(木) 14:00~16:00 第1会場
座長:
中川 晋作
(大阪大学大学院薬学研究科)
 
丸山 一雄
(帝京大学薬学部 薬物送達学研究室)

 
Drug Delivery System (DDS) とは、体内の薬物分布を量的・空間的・時間的に制御し、コントロールするためのシステムを意味する。この技術により、薬理効果の最大化とともに副作用の軽減や、薬物コンプライアンスの向上などが期待される。そしてこれにより疾患の診断精度や治療効果の向上が期待される。つまり、本学会で多数発表される全ての研究成果の最終目的は日常臨床の進歩を目標としていると言える。本シンポジウムでは、DDSの進歩が実際に、非腫瘍性疾患の臨床現場にどのようなインパクトを与えたのかを明らかにしたい。感染症、眼科、消化器、リウマチの各領域において、DDSが、いかにして、臨床の風景をどのように変えてきたのか、どのように変えつつあるのかについて講演いただく予定である。
 
「親水性ゲルパッチを用いた経皮ワクチン・免疫製剤の開発」
中川 晋作
(大阪大学大学院薬学研究科)
「滲出型加齢黄斑変性の治療」
尾花 明 (聖隷浜松病院)
「関節リウマチ治療の変遷」
伊東 宏 (聖マリアンナ医科大学 リウマチ・膠原病・アレルギー内科)
「C型肝炎治療の進歩」
黒崎 雅之 (武蔵野赤十字病院 消化器科)

シンポジウム2「DDSがもたらした新しい臨床の風景②:腫瘍性疾患」
 
7月2日(木) 16:00~18:00 第1会場
オーガナイザー
水島 徹
(慶應義塾大学薬学部)
田畑 泰彦
(京都大学再生医科学研究所)
 
現代日本においては2人に一人ががんに罹患し、3人に一人ががんにより死亡する。手術的に根治の難しい悪性腫瘍では多くの場合、抗がん剤による治療、化学療法が選択される。しかし、悪性腫瘍に対する化学療法は一般に、治療域が狭く、副作用の強いものが多い。この観点から、再現性高く、的確な治療効果を得ることができ、副作用の低減によって広い安全域を実現した新規抗がん剤の開発が切望されている。このためにはDDSの進歩が必須となる。実際、近年の抗がん剤治療は目覚ましい進歩を遂げている。本シンポジウムでは、乳がん、肺がん、消化管がん、皮膚がんなどに対する化学療法の風景が、DDSによりいかに変わったかについて5人のトップランナーに概説していただく。
 
「DDSがもたらした新しい臨床の風景② ~腫瘍性疾患~」
田村 研治
(国立がん研究センター中央病院 乳腺 ・腫瘍内科)
「国産抗がん剤内包ミセルの臨床試験の現状」
濱口 哲弥 (国立研究開発法人 国立がん研究センター中央病院 消化管内科)
「肺がん領域における新規融合型チロシンキナーゼ」
曽田 学 (東京大学大学院医学系研究科 細胞情報学分野)
「胃がん治療における抗体製剤の貢献」
佐々木 茂 (札幌医科大学 消化器・免疫・リウマチ内科学講座)
「悪性黒色腫に対する抗体療法の導入ががん治療にもたらすもの」
山﨑 直也 (国立がん研究センター中央病院 皮膚腫瘍科)

シンポジウム3「第2回DDSマッチングシンポジウム」
 
7月2日(木) 9:20~11:20 第2会場
オーガナイザー
菊池 寛
(エーザイ株式会社)
粕川 博明
(テルモ株式会社)
 
コメンテーター
長谷川宏之
(三菱UFJ キャピタル株式会社 ライフサイエンス室)
三島 茂
(ファーマセット・リサーチ株式会社)
 
昨年の学術集会において、「企業にDDS技術を導出する際のポイント」に焦点を当て、表題のマッチングシンポジウムを初めて開催した。アカデミア発のDDS技術を4名の先生方に紹介していただき、続いて企業、ベンチャーキャピタル、コンサルタントの先生方を交え、自由討論を実施した。その結果、いくつかの課題も浮き彫りとなった。
今回は、まずオーガナイザーが昨年の議論で洗い出された課題と新たな提言を示し、その後、黒田俊一先生には大学発ベンチャー起業のご経験を、南条雅裕先生には医薬品関連特許出願における留意点を、藤井哲朗先生には国が進める「先駆け審査指定制度」をそれぞれご講演いただく。本シンポジウムに参加される全ての先生方とご一緒に日本発・アカデミア発のDDS開発について活発な討論をし、共に知恵を絞り合えればと考えている。
 
「昨年のDDSマッチングシンポジウムを振り返って:新たな提言」
菊池 寛
(エーザイ株式会社 PST機能ユニット製剤戦略担当)
「複数の大学発バイオベンチャーを立ち上げた経験からの提言」
黒田 俊一 (大阪大学産業科学研究所 生体分子反応科学研究分野)
「大学で生まれた発明の特許を巡る諸相」
南条 雅裕 (東京ACTi国際特許事務所)
「『先駆け審査指定制度』について~世界に先駆けて革新的な医薬品の実用化を推進します~」
藤井 哲朗 (厚生労働省 医薬食品局 審査管理課)

シンポジウム4「生体イメージングとDDSの融合がもたらす新しい潮流」
 
7月3日(金) 9:00~11:00 第1会場
オーガナイザー
青木伊知男
(放射線医学総合研究所)
曽我 公平
(東京理科大学基礎工学部)
 
DDSは副作用の少ない新しい治療へのプラットフォームとしてだけでなく、生体イメージング等の画像診断あるいは体外診断にも大きな貢献が期待されており、診断と治療を密に融合させた医療戦略「セラノスティクス」という新しい潮流が生まれつつある。本シンポジウムでは、DDSやセンサーを基盤に、生体イメージングと組み合わせる事で新たな価値を得ようとする研究分野において、国際的にも高い評価を得ている気鋭の研究者にご登壇頂く。光イメージング、MRI、超音波など計測モダリティは多岐に渡り、マテリアルやアプローチ手法は異なるが、その先端的な取り組みが目指す先に垣間見える、次なるDDSの発展形について議論したい。
 
「診断と治療の一体化~セラノスティクス」
青木伊知男
(放射線医学総合研究所)
「第2の生体の窓(Second Biological Window)における生体イメージングとDDSの融合」
曽我 公平 (東京理科大学)
「新規蛍光団の創製から拓く蛍光プローブの開発」
花岡健二郎 (東京大学大学院 薬学系研究科・薬品代謝化学教室)
「核偏極NMR技術を利用した高感度生体分子イメージング」
山東 信介 (東京大学大学院 工学系研究科、JST CREST)
「DDS技術を駆使した超音波セラノスティックスの開発に向けて」
鈴木 亮 (帝京大学 薬学部)

シンポジウム5「虚血性脳・心疾患をターゲットとするDDSの新展開」
 
7月3日(金) 9:00~11:00 第2会場
オーガナイザー
南野 哲男
(大阪大学大学院医学系研究科)
北園 孝成
(九州大学大学院医学研究院)
 
本シンポジウムの目的は二つあります。第一の目的は、DDS学会における臨床系研究者と基礎系研究者の情報交換をさらに促進することです。シンポジウムの最初の2演題では、虚血性脳・心疾患の診療に携わる先生方から、臨床現場における診断・治療に関するアンメットニーズについてご発表いただきます。第二の目的は、虚血性脳・心疾患をターゲットとするDDSを新たに展開することです。近年、脳梗塞・心筋梗塞に対する再灌流療法が標準療法となっています。治療後の再灌流部位では、著明な血管透過性亢進が認められ、ナノサイズリポソームによる治療・診断に適した部位であることが明らかになりつつあります。後半の4演題では、臨床応用を目指した虚血性疾患に対するDDS基礎研究をご発表いただきます。
 
「臨床現場のアンメットニーズ -脳血管障害-」
吾郷 哲朗
(九州大学大学院医学研究院 病態機能内科学(第二内科))
「臨床現場のアンメットニーズ-心筋梗塞」
南野 哲男 (大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科)
「リポソームDDSを用いた脳梗塞治療法の開発」
浅井 知浩 (静岡県立大学薬学部 医薬生命化学)
「急性心筋梗塞治療薬としてのリポソーム製剤の開発とアカデミア創薬」
松﨑 高志 (大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科)
「DDSを用いた脳梗塞診断」
横山 昌幸 (東京慈恵会医科大学 医用エンジニアリング研究部)
「虚血再灌流障害に対するレドックスナノメディシンの開発」
長崎 幸夫 (筑波大学数理物質系物質工学域)