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 第28回日本小児難治喘息・アレルギー疾患学会の開催にあたりまして、皆様に心からのご挨拶を申し上げます。
 私が群馬大学小児科で研修医としての2年を終え、専門は小児アレルギーにしようと舵を切った時が、ちょうど本学会が発足した27年前でした。当時、どの病院の小児科でも、現在の評価で最重症持続型となるような喘息患者さんを多く抱えていたことなど、今の若手の皆さんにはおそらく理解しがたいのではと思います。
  近年の喘息治療は、慢性の気道炎症という基本的な病態を中心に組み立てられ、著しい進歩を遂げています。治療目標はいつの時代でも、治療法の向上とともに変化していくものですが、本邦の小児の喘息の80%以上が間欠型や軽症持続型であるという現在、「何をもって良好なコントロールとするか」という点が重要ではないかと思います。この命題は喘息以外のアレルギー疾患にも当てはまり、「いつまで治療を続けるべきか」「何をもって治癒とするべきか」に連動して極めて難解ではありますが、コンセンサスのある治療法が確立されつつある昨今にあってこそ、注目すべきであると思います。
 今回の学会のテーマは「ひとつ上のコントロールをめざして」とさせて頂きました。喘息、アトピー性皮膚炎、食物アレルギー等の疾患の治療上の利益・不利益を考慮し、かつ、患者さんの数十年後にあっても良好なコントロールが得られるための治療法や患者教育とは何かを考えていければと思います。平成21年度に本学会で設立されました小児アレルギーエデュケーター制度も、まさにこのひとつ上のコントロールを得るために必須であると思います。学会の会場は、横浜市の横浜シンポジアにさせて頂きました。海に隣接する会場ですので、ホットな議論のあとのしばしのクールダウンにも絶好のロケーションと思われます。皆様の奮ってのご参加を心からお願い申し上げます。