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  伝統のある日本頭頸部癌学会の第34回総会並びに学術講演会を主催させていただくことになり大変光栄に存じます。このような大役をお任せいただきました学会役員、会員の諸先生方に厚く御礼申し上げます。東京慈恵会医科大学耳鼻咽喉科教室としては日本頭頸部癌学会の前身である頭頸部腫瘍研究会の第16回研究会を昭和43年当時の主任教授であった高橋 良会長が開催して以来42年ぶりの開催となり、教室員一同心より感謝申し上げます。

 本学会は前身の頭頸部腫瘍研究会の頃より耳鼻咽喉科医師のみではなく、放射線科医師、歯科医師と共に頭頸部腫瘍の診断、治療、研究と研鑽を重ねて参りました。その後、形成外科医、内科医、病理医、内視鏡医など多くの領域を専門とする先生方の集まる研究会となり、昭和55年には頭頸部手術手技研究会も同時開催するようになり、これまで30回を数えます。初期の頃は当時の臨床講義のように患者さんを直接診察して検討を行ったと聞いております。その後ビデオによる手技の供覧など時代と共に変わり、一般演題の中でも動画を用いて発表できるようなった現在、前回の第30回手術手技研究会をもって発展的に解消しました。代わって新たな試みとして第1日目に教育セミナーを行うことになりました。臨床研修医を終了し、専門医を目指す若い先生方から専門医になって頭頸部癌についてさらなる知識を身につけたいと考えている先生方や、頭頸部癌をサブスペシャリティーとして専門に勉強したい先生方を対象に頭頸部癌学会教育委員会が中心となり企画しています。今後数年をかけて全ての領域の講演を行うように計画しています。今回がその第1回目であり、多くの若い先生方にぜひ参加していただきたいと思います。

 今学会のメインテーマは”スキルミクスで新たな展開”としました。本来スキルミクスは日本では看護師の権限委譲という領域で用いられていますが、医療全体の中で医師、看護師からパラメディカルスタッフを含めた広い範囲で検討される時期にきているようです。このような時代を踏まえ頭頸部外科医の周辺環境を変える必要性を考えるとき、チーム医療からスキルミクスによる病人を中心とした医療形態への変化が求められているのではないかと考えメインテーマとしました。

 特別講演はミシガン大学神経放射線および頭頸部放射線科のSuresh K. Mukherji教授に、ご講演をお願いしました。頭頸部のCT,MRI診断で著名なフロリダ大学のMannccuso教授の直弟子で、現在世界の第一線で活躍している先生です。最新の頭頸部癌診断についてお話しいただけると思います。もうお一人は東京大学医科学研究所の田原秀晃教授にがんワクチン療法について、ご講演をお願いしました。手術、放射線、化学療法に次ぐ第4の癌治療として期待されてきました。近年著しい進歩を遂げた癌免疫治療および癌遺伝子治療の最前線と今後の方向について臨床に即したお話をいただけると思います。
その他シンポジウム、パネルディスカッションなどでは今後の頭頸部癌治療を考え興味ある企画を計画しております。

 皆様のあたたかいご支援を賜わり、多くの会員の方々のご参加をいただき、実りある学術集会となるよう教室員一同準備しておりますので皆様の参加を心からお待ちしております。

第34回日本頭頸部癌学会
会長 加藤 孝邦
(東京慈恵会医科大学 耳鼻咽喉科 教授)