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 第15回日本成人先天性心疾患学会を開催するにあたりご挨拶を申し上げます。参加者の増加や交通の利便性を考え神保町からほど近い学術総合センターを会場として選び、実り多い学会をめざして準備に専心してまいりました。近年、成人先天性心疾患の診療および治療について多方面から大きな関心を集めています。日本循環器学会や小児循環器学会は言うまでもなく、外科系の学会でも独立したセッションが設けられさまざまな問題について討議されようになりました。1999年の研究会設立に始まり、セミナーや研究会を通じて成人先天性心疾患症例の抱える問題の重要性について継続的な取り組みが行われてきた結果と考えられます。
 今回の学術集会ではメインテーマとしてAccumulations and Advance −新たな診療指針の展開をめざす− を掲げました。これまでの研究や経験の蓄積をもとに新たなガイドラインの提案や治療指針の展開につながることを意図したものです。いくつかの重点テーマを設けて演題募集を行いました。おかげ様で一般演題、指定演題を含めて100題以上のご応募をいただきそれぞれに興味深いセッションを構成することができました。特別企画のRoundtable discussionを初日午前中に設定しました。Michael Gatzoulis先生(Royal Brompton Hospital, London)をはじめ各分野で先進的な研究、診療を行っている5人の講師のkeynote lectureのあと、ごく間近で自由な討論していただきACHD managementの全体像、将来像を皆さんに捉えていただこうという発想です。また数多くの成人期手術を行っているGlen Van Arsdell先生(Hospital for Sick Children, Toronto)、妊娠、心理問題のexpertであるMary Canobbio先生(UCLA School of Nursing, LA)やアジア各国からAsian SACHDのkey memberにお出でいただきます。各セッションや講演を通じて最新の知見やさまざまな視点からのコメントがいただけるものと期待しています。また今回はburning topicsのうちcollaborativeな肺高血圧治療と不整脈−突然死についてシンポジウムを、またFocus sessionとして遠隔期再手術と診療体制の新たな取り組みを設けました。セッション時間は十分とは言えませんがそれぞれ重要な課題が含まれており、今後の治療指針に関わる討論が展開されるでしょう。
 本会はこれまで通り主会場でのplenary sessionを中心に据えてプログラムを編成しておりますが専門領域に特化したテーマでは並列で進行できるように致しました。これによりセッション数が従来よりも増え、本学会の大きな特徴である全員参加のmultidisciplinaryな討論とまたそれぞれの専門領域に分かれてより深化した討論をしていただけると思います。
 成人期先天性心疾患の臨床的経験や研究の集積は今後ますます増加する患者さんによりよいqualityの診療を提供していくという現在と将来におよぶ目的のためだけではありません。それらは常に幼児期、小児期の治療にもfeed backされていきます。生涯を通じた診療体制や診療指針の構築に向けて本会が少しでも役に立てますよう運営を進めていきます。初日には同時通訳も準備しておりますので参加者の皆さんには自由闊達な討論をお願いするとともに 先進の情報を共有していただきたいと思います。皆さんと東京の会場でお会いできるのを楽しみにしております。