「深い洞察に基づいた頭痛医療をめざして」
第36回日本頭痛学会総会を2008年11月14日(金)〜15日(土)に東京お台場TFT HALLにおいて開催することになりました.本総会では,「深い洞察に基づいた頭痛医療をめざして」をメインテーマに頭痛に関する基礎研究とともに年々発展を遂げる頭痛医療について幅広い観点からスポットをあて,頭痛医療の向上を目指すため,内容の充実した学術集会となるよう鋭意準備を進めております.
頭痛診療・研究はトリプタン系薬剤の出現により大きく進歩しました.また疫学,遺伝子や病態に関する研究の蓄積などから,頭痛の治療に関する新たな試みもなされてさらなる展開が期待されております.同時に社会的にも頭痛の診療・研究に関する多くの要請がなされてきています.
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このような頭痛医療の発展と共に懇談会として発足した日本頭痛学会も会員数が徐々に増加し2000人になろうとしております.この間,慢性頭痛治療ガイドライン2002,新しい国際頭痛分類とICHD-II日本語版,慢性頭痛の診療ガイドラインなどが出版されました.さらには,日本頭痛学会専門医制度も発足し,2008年8月2日には第1回の頭痛専門医試験が開始される予定となっています.
このような時期に日本頭痛学会総会の会長をさせて頂くことを教室員一同,大変光栄に存じております.昨年と同様に第36回日本頭痛学会総会も東京で行なわれますが,今回は会場に「お台場」を選びました.
お台場は臨海副都心として有名ですが,その歴史は以外に古く,嘉永6年(1853年)ペリー艦隊が来航して幕府に開国要求を迫った際,江戸の直接防衛のために建設された洋式の海上砲台が「砲台場」と呼ばれお台場の起源になっています.その後東京の臨海副都心としてめざましい発展をつづけていることは,古代エジプト時代からの記録が残り,近年になりその発症機序および治療法に進歩がみられている頭痛医療と歴史的に相通ずるものがあり,まさに第36回日本頭痛学会総会にふさわしい場所と考えております.
実りのある学会となるように慶應義塾大学神経内科教室員一同全力で取り組む所存でございます.多くの先生が参加されることを期待しております.
第36回日本頭痛学会総会
会長 鈴木 則宏
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