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 外傷の初期診療JATECや病院前救護におけるJPTECなどの普及から、本邦の重症外傷診療の成績は、徐々に改善しつつあります。これには本会が大きく寄与し、診療の標準化がはかられたことから、一般の医師でもある程度の初期診療を施行することが可能となりました。このJATECでも、ショック状態でFAST(+)となりますと手術適応となり緊急開腹手術をおこないます。予定手術の術式を用いて治療できることが多いですが、凝固障害のある臓器損傷など、ときに対応に困難を感ずる局面に遭遇します。また、胸部外傷におけるダメージコントロール手術など、いまだ定型化されていない手術もあります。
 今回の学術集会では、要望演題として、このような通常の手術術式では処置しきれなかった外傷症例や、定型的術式を施行して合併症で苦労した症例などを提示していただき、会員の皆様とディスカッションを行いたいと存じます。また、その中で興味深い症例は特別企画“外傷手術への挑戦”として集中的に議論を行いたいと存じます。手術の様子は写真やビデオなどがあればいいですが、なかなか撮影できないので手書きのシェーマによる説明でも結構です。積極的なご参加をお願い申し上げます。
 一方、重症外傷患者の救命にはシステム・人員・設備の整った外傷センターに患者を集中させることが必要とされています。米国ではそのような観点から厳しい基準のもと level Ⅰ~Ⅳの外傷センターが指定され、米国外科学会の外傷委員会が作成した具体的な基準が提示されています。今回、海外から外傷センター取得における苦労した点、工夫した点などを解説していただこうと講師の招聘を企画しています。
 本邦でも本会が中心に外傷センターの基準案が作成されましたが、実際の外傷センター認定には至っていません。横浜市は外傷学会案に準じて外傷センター基準案を作成し、当院を含め重症外傷センター2施設を指定しましたが、多数の外傷患者が集中するという状態ではありません。そこで、今回の学術集会では、前回(第30回)から引き続きパネルディスカッションなどを企画し、外傷センター設立・認定に関する問題点やその対策など、会員の皆様の意見を集約していきたいと考えております。県・市あるいは学会が、実際の外傷センター認定に向けて動き出すきっかけとなっていただければ幸いです。
 みなさん、港のみえる横浜の地で、外傷手術に関して心行くまで議論していただき今後の外傷診療の糧にしていただければ幸いです。
 多くの皆様のご参加をお待ちしております。


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