D-2:多数事例の分析手法2 「与薬エラー発生要因マップ:注射編(注射エラーマップ)」を 用いた分析の検討 |
寺井美峰子(聖路加国際病院 医療安全管理室 セーフティーマネジャー) 古田康之(亀田総合病院医療安全管理室 セーフティーマネジャー) |
聖路加国際病院 医療安全管理室 |
〜講義のねらいと講義内容の概要〜 |
個々のインシデント・アクシデント事例の分析には、RCA、SHELLモデル、4M4E方式などの手法が活用されています。一方、多数事例分析はどのような手法が推奨されるのでしょうか。「ヒヤリハット11,000事例によるエラーマップ完全本」(川村治子著)が初版されて6年が経ちますが、このエラーマップは、多数事例からエラー発生要因を抽出し、それをマッピングして医療行為のどこにあるのか把握できる優れものです。本ミニコースでは、「注射エラーマップ」をツールとして、複数の施設で多数事例分析を試みた結果を報告するとともに、会場との活発なディスカッションを行いたいと思います。 医療安全管理者は、この事例もあの事例もと、個々のインシデント・アクシデント分析に追われる日々過ごしているのではないでしょうか。確かに1つ1つの事例分析を通じて改善に繋げることもできます。大切なことです。それも大切ですが、遠近両視点からエラー発生要因を捉えることも重要です。つまり、医療安全管理者は医療安全管理の長中期展望を持つことも必要ではないでしょうか。医療の安全を管理するということは、安全をキーワードに組織を取り仕切ることはいうまでもありませんが、エラー発生要因の全容を把握し、長中期展望を立て、実行し、安全な医療を提供し続けることです。医療安全管理をもう一度見直せるコースにしたいと思いますので振るってご参加ください。 |
このウィンドウを閉じます |